低資金での起業・開業を考える方にとって、飲食店のように在庫を持たずに知識を売ることが出来る学習塾は人気のジャンルの一つです。
起業を考える人のランキングベスト10
2位 リペア(靴やカバンなどの修理)
3位 ネットショップ
4位 学習塾・スクール
5位 宅配ビジネス
6位 リサイクル・質屋
7位 コインランドリー
8位 弁当屋
9位 居酒屋・カフェ
10位 リフォーム・清掃
塾で開業するメリット
・開業資金がアイデア次第で安く済む
・在庫をあまり持たない
・知識というサービスを提供するので仕入が必要ない
・学習機器を入れることで人件費を調整できる
・ロスが出ないし、発注も頻繁ではない
起業を考える人の中でも人気なものの一つが学習塾です。ではなぜ人気なのでしょうか?
子供が好き、教えるのが好きなど様々な理由があると思いますが、まずはそのハードルの低さでしょう。学校の先生になるのには教員免許がいりますが、学習塾開業するために、特別な資格や認可は必要としません。税務署に開業届を提出するだけで、誰でも開業できます。
そして、ビジネス的にも学習塾の起業が優れている点があります。それは消費期限のある在庫をあまり持たないことや、規模に合わせたりパソコン等の学習機器を入れることで、人件費を調整できるという点です。これは非常に重要で、特に利益が出ない初期の時期に出費を調整できるのは非常にありがたいのです。また、レストランやコンビニのように毎日廃棄のロスが出たり、天気によって発注量を調整する必要もありません。教えるのはサービスですから講師を雇わず、自宅で自分ひとりで教えれば人件費もいりません。
普通は物を売ったら
「販売価格ー仕入れ値=利益」
ですが、塾の場合
「授業料=利益」
の場合もあるのです。
塾で開業するデメリット
・優秀な人材の確保が難しい
・少子化による絶対数の減少
・教育情報や教育制度の変更への対応が難しい
もちろん塾で不利な点もたくさんあります。規模が大きくなって講師を雇うようになるとレストランやコンビニのようにはいきません。教えられる知識やスキル、人間性など高い水準の人材が求められるため講師確保に頭を悩ませる塾長も多いです。さらに、昨今の少子化で確実に今後市場は縮小します。今は一時的に少子化した子供への学習費の増加で持ちこたえていますが絶対数の減少だけは避けられません。また、教育情報は毎年のように変化します。教育再生会議ではセンター試験の廃止や秋入学など制度自体の根本的な見直しも検討されていて、学習塾はその情報をいち早く入手して対応していく必要があります。
塾開業にかかる資金
種別 | 費用 |
---|---|
教室の賃貸費用(敷金、保証金、前家賃など) | 約300万円 |
備品(机、イス、棚、ホワイトボード、パテーションなど) | 約130万円 |
生徒と先生の広報費(看板、チラシ、Web広報費用など) | 最低100万円 |
オフィス用品(コピー機、電話&FAX、パソコンなど) | 約50万円 |
生徒が集まるまでの生活費(例:20万円×6か月) | 約120万円 |
合計すると約700万円はかかるでしょう。これはあくまで個人が自分の力で起業した場合で、ここからさらにアイデアと知識次第で費用を削っていきましょう。ここで注意すべきは削れる費用と削れるけれども削りすぎてはいけない費用と削れない費用があるということです。
FC(フランチャイズ)について
学習塾は合格実績や長年の成績データが物をいう部分もありますので、FC(フランチャイズ)で成功される方ももちろん多い業界です。ただ、費用的には開業に約1000万円ほどかかるものが多く、リスクの少ないものを選ぶことをお勧めします。
塾を低資金開業出来る方法
では削れる費用についてみていきましょう!
・教室の費用
・自宅の一角
・市の提供する会館や会議室を借りる
・お店が開放しているスペースを借りる
低資金で行うためにはこの教室の費用はとても大きな比重を占めます。ですので、計画を立てるときにどれくらいの規模の塾にするのか、どれくらいの人数が集まったら移転するのかといった先を見越した構想が必要です。また、費用で考えれば自宅の一角で行うことが出来れば固定費はかかりません。塾の場合、すぐには毎日通う生徒数は集まらないので、市やお店の開放しているスペースを安く借りるのがいいでしょう。また、場所は非常に大切ですのでしっかりリサーチして決めましょう。
備品
リサイクルショップ
リース
備品は統一されていて清潔感がある必要がありますが、必要以上に高額のものを買う必要はありません。中古品やリサイクルショップ、リースなどをうまく利用して費用を抑えましょう。
募集費用
まずは生徒が集まるまでや生徒数が少ないうちは自分一人かパートナーと回しましょう。最初は知名度がないので無料体験やイベントを企画し、看板、チラシ、折込、Web広告を複合的に行うのがいいでしょう。最近はWeb媒体の市場規模が上がっているのでかなり重視したほうがいいでしょう。実際、主婦もかなりの割合でスマホで検索するようになっています。
紙媒体のお勧め
門まき・ポスティング・折込などを行う際の印刷は、プリントパック・タートルライド・ラクスルなどがお勧めです。特に小ロットでの印刷はプリントパックがいいでしょう。
Web媒体のお勧め
Facebook・Twitter広告やgoogle・Yahoo!のリスティング広告などがお勧めです。ただし、リスティング広告は専門知識がいるのでこのサイトでも運用方法や始め方を掲載予定です。代行業者に頼むとリアルタイムに解析できないほか、約20%の手数料も発生するのであまりお勧めできません。教育分野の場合、バナー広告はあまり成約しにくい傾向にあるようです。塾は一度入ると長い付き合いになるので、保護者も慎重に決めるからでしょう。他にも、塾ナビ・ドコ塾・塾サーチ・JS日本の塾などのサイトに掲載したり無料広告サイトへの掲載も有効でしょう。
先生募集は成果報酬型のサイトや大学生協がお勧めです。大学生協は1ヶ月数千円から載せれるところも多く、国立大学の優秀な人材も手に入ります。
学習塾の種類と起業へのアイデア
・集団塾
・グループ指導塾
・個別指導塾
・パソコン指導塾
学習塾にもさまざまな形がありますが、この先は市場規模が小さくなるのですから何か他塾と差別化を図らなければ生き残れません。
例えば、学習塾と農業の「農業塾」、学習塾と工作の「工作塾」、学習塾とITと大人で「大人のIT塾」など様々な広がりがあります。実際、子供たちに勉強だけでなく農業やロボット作りをさせることで右脳にもいい刺激があり成果が上がるのではないかと考えます。あなたなら何を組み合わせますか?