スマートフォンの普及と低価格なセンサー
博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンターによると2014年の日本におけるスマートフォンの保有率は全国で55.2%で2人に一人以上がスマートフォンを持つというスマホ時代がやって来ました。特に10代、20代では80%を超える普及率です。
さて、スマートフォンの普及による効果は動画や写真、本などのコンテンツ配信やグリー・モバゲー・ガンホーなどのゲームアプリ、Facebook・Twitter・Lineといったソーシャルメディアというところに注目しがちですが、今回はあえてハードに目を向けてみましょう。スマートフォンを横に傾けると画面も横に変わりますよね。これは加速度センサーという重力加速度を測定して携帯電話の向きを把握しているからなんですね。それに対してジャイロセンサーとはゲームのコントローラーなどでよく用いられ、XYZの3軸方向の角加速度を測定してどれくらいのスピードで回転したかを測るものです。
このようにスマートフォンには必ずと言っていいほど加速度センサーが取り付けられているので、近年のスマホの普及とともに大量生産されるようになりました。その結果、かつては高級品だったセンサーが値下がりして様々なビジネスに利用されるようになりました。
安価なセンサーを使った新しいビジネス
自動車事故自動通知サービス
加速度センサーが自動車の衝突時のスピードや傾きの変化を捉え、自動で警察や保険会社に通知する。
高齢者転倒自動通報サービス
センサーのついたネックレスを施設の老人に付けてもらい、事前に不自然な倒れ方をした時にどのような動きをするかをを加速度センサーで計測して登録しておき、危険な倒れ方をした場合自動で通知してくれるサービス。となみにネックレスを落とした場合は直線的な動きで落ちるので通知されません。
居眠り運転自動警告サービス
運転座席の背中につけたセンサーで脈拍を測定し、居眠りに近い状態になればアラームや警告メッセージが流れる。
センサーの特徴を捉えた素晴らしい仕組みだと思います。こういった最新のテクノロジーは人々の暮らしをもっと豊かにしてくれると思います。他にもセンサーを活用したビジネスは今後ますます増え、センサーの価格も下がれば個人でビジネスに活用できるようになるでしょう。
最新の3Dモーションセンサー
Leap Motion
さらに最近よく話題になっているのが3Dモーションセンサーです。よくSF映画では空間に映し出された画面を触れずに手の動きだけで操作する場面が見られましたが、そんな時代がもう来ています。例えば、Leap Motionなら、無料のアプリ「Free Form」でモーションセンサーを使ってパソコン操作やゲームなどを楽しむことが出来ます。まさに近未来といった感じですね。
価格は日本円で約8000円で販売されています。他にも1万円以下といった低価格で購入できる3Dモーションセンサーが発表され始めパソコンを触らずに操作する時代が近づいています。