【アイデア】寺院×MBAが面白い

現在、日本には7万7000にも及ぶ寺院が存在する。
日本にはカレー屋さんが2万、コンビニの数が5万2000店、学習塾は日本全国に約6万なのでそれ以上です。
しかし、最近発表されたニュースによると7万7000のうち、
住職がいない無住寺院の数が2万を上回るそうです。

寺院の今後

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このまま日本から寺院は消えていくしかないのでしょうか?
むしろ注目すべきはその逆で、賛否両論を承知のうえで行う現代に合ったサービスへの試行錯誤です。
例えば

  • 「ゆうパック」による遺骨の送付サービス
  • 檀家制度に代わる新たな会員制度
  • モダンな建築による感動葬儀を謳う寺院
  • 企業セミナーとして活用される事例

さらに東大出身の住職として有名な松本紹圭さんは北海道で生まれ育ち、東大文学部卒業後、神谷町の光明寺に所属する僧侶となり、2010年にはインドでMBAを取得、お寺に眠る可能性と、一方でそれが眠ったままであることへの危機意識を感じ、お寺から日本を変えたいという思いで活動されている。
例えばこんな活動があります。

  • 超宗派のWEB「彼岸寺」
  • 神谷町オープンテラスのお寺カフェ
  • 「未来の住職塾」※

※(全国から集まった日本のお寺の担い手となる人々が、21世紀のニーズに適応したお寺のあり方や経営方法を共に学びあう場所)

地方自治体の今後

現代のお寺の役割は何なのか?松本さんはこう提言しています。

21世紀の社会の中で、お寺が果たすべき役割は何であろうか。松本氏は考えた結果、人々の渇望を満たす、開かれたコミュニティー空間を創り、提供することである
http://ddnavi.com/news/265985/a/

お寺は昔から人が集まる場として開放されてきました。
現代ではまた、そのお寺を寺子屋のように活用することも見直されてきています。
寺院は歴史や伝統の場所ではなく地域コミュニティをはぐくむ場所に戻りつつあります。

昨年「地方消滅」という言葉が、世間を賑わせた。2040年までに人口が急減し、896もの自治体に消滅の可能性があると報じられている。この地方の人口問題はまだ警鐘が鳴らされている段階にすぎないのだが、寺院の問題は既に消滅期へと突入しているのである。
http://toyokeizai.net/articles/-/72253

寺院だけでなく地方自治体もその多くが消滅の危機にあります。
地方自治体とは人の集まりです。コミュニティに対する価値を見直すことが必要ではないでしょうか。

まとめ

数字で経済を見ると面白い。統計数理研究所が5年に1度実施される国民性調査の中で、「あなたが一番大切にしているものは?」という問いに対し、毎年「家族」が1位にランクインしているそうです。寺院にしろ地方自治体にしろ、人口の減少という根本が変わってきているなか、大きな改革が必要とされています。そして、寺院にMBAというマネジメントの力が加わることで化学反応が起きつつあります。さて、寺院や自治体が生き残っていくために、あなたならどんな活動をしますか?